平成28年度階層別研修(フォローアップ②)(育成・キャリアアップシステム)- 2016-06-17

当法人では階層別研修として6階層による独自の研修を行っています。6月は入社2年目対象のフォローアップ②です。フォローアップ②までは専門性の基礎を固めに加え、組織性として最低限必要な組織人としての知識を身につけることを主眼としています。また、使用するテキストは入社時に一人づつ支給される分厚い「業務手順書」を使用。研修用に作成したレジメではなく、日頃から目にすることができるマニュアルを具体的に講師から教える実践的な研修となっています。

今年度の対象者数:4名
【研修内容】
専門性
(介護)入浴介助、排せつ介助、身体拘束・高齢者虐待防止、リスクマネジメント
(看護)急変時の対応
(栄養と食事)自身の食生活の見直し、高齢者の栄養
(相談)苦情対応(顧客とのコミュニケーションとは)
(自立支援)介護課程とケアプラン作成から評価

組織性
(管理Ⅰ)当施設の防災対策
(管理Ⅱ)対人折衝

受講者側に「伝わる」90分となるには講師陣も業務手順書以上の経験と知識が無ければ、本物の講師になることが出来ません。講師からのふりかえりとしては次のような声が聴かれています。(一部抜粋)

以下、講師からのふりかえり

〇生活相談員
講師を務めての反省点としては、事前にイメージしていた流れよりも、自分が先に話しをしてしまいもっと受講者の皆さんに考えてもらう様な組み立てができれば良かった。私の癖としてどうしても伝えたい事を口走ってしまう所がある。自分でももっとイメージトレーニングをして、相手に考えてもらえる、相手の考えを引き出す講義の仕方を勉強していかなければならない。反省を活かして次回に備えていきたい。

〇介護職
対象者は2年目で業務にも慣れてきた頃。排泄介助で基礎であるオムツ交換の手順に関してはどの受講者もポイントを押さえて問題なく行うことが出来ていた。ただしトイレのドアが開けたままでの介助が見受けられる。プライバシーの配慮に欠けているのではないか、利用者様の立場になって介助を行うように指導。また排泄物の観察や臀部などの身体状態や健康状態の把握する上で重要なポイントであることを伝えた。課題としては、オムツ交換などの技術面を身につけつつ、排泄障害の知識や利用者様の立場になって気持ちを体感してもらうような研修をしていきたい。

〇事務職
講師が答えを出すのではなく、受講生から引き出していくには自分自身の知識(言葉)が不足していると感じた。受講生から興味を持ってもらい、「納得」してもらえるプレゼンスキルを身につけていきたい。

〇介護職
講義は、利用者役・介護者役に分かれ実技主体の実践型で実施した。ロールプレイング中にチェックを入れ、終了後に質問をし、誤りに気づき正しい理解に繋げるよう指導している。 全体的に声掛けはよく行なえていたが、プライバシーへの配慮に欠けている点が目立った。
 受講者からは、利用者の立場を経験して、ようやく気がつくことがあるとの声あり。課題として、手順書は「介助する側の視点」で書かれているため、今年度見直すときには「介助を受ける側」の気持ちを踏まえたものにしていきたい。 

〇介護職
事前学習で身体拘束に関したアンケートを実施。身体拘束がなぜいけないのか?各受講者から話しを聞くことが出来た。その中で尊厳を守るということについて話し合った。利用者様に「その人らしい価値ある人生」を送って頂ける為にも介護者が守らなくてはならないと指導を行っている。

受講者からも、毎回アンケートを採取しており、現在提出待ちです。
内部の質は、内部で創り上げることができる力。それが当法人のコアコンピタンス(核となる組織原動力)。

引き続き、講師側(指導する側)、受講側(学ぶ側) 双方のレベルアップに力をいれていきます。

栄養と食事 防災対策 対人折衝