防災士養成講座レポート①(レジリエンス 組織づくり)- 2012-08-30

平成24年度 静岡県ふじのくに防災士養成講座を通じて得られた知識をかいつまんでご紹介していきたいと思います。まず初日に、右にある冊子を頂きました。2センチもあるテキストは、これから学ぶ28科目を凝縮した大事な冊子です。よって、ここでご紹介するのは、ほんの少しの内容ではありますが、特に驚きだったことを中心にレポートいたします。

 

【地震や津波のメカニズム】
本当に興味深いもので「相手を知る」時間でした。一言で感想を述べますと「運よく発生は予知できても、それによる結果は予知できない」ということ。その時の条件によって、火災が発生したり、しなかったり、津波も起点によっては方向が変わってしまいます。まだ揺れが続いているのに、津波も同時に来る可能性もあります。

【静岡県の医療体制】
怪我人は必ず出ます。その場合の「災害医療体制」を初めて知りました。これは静岡県健康福祉部医療健康局地域医療課(長い・・)の方から、分かりやすい説明を頂きました。

①軽症患者・・・・・・②③以外で医師の治療を必要とする者
②中等症患者・・・・多少治療の時間が遅れても、生命に危険はないが、入院治療を必要とする者
③重症患者・・・・・・・生命を救うため、直ちに手術など入院治療を必要とする者。

まず驚いたのは、①②を治療する救護病院(市町村が指定)は存在していても、県知事(全国の制度)が定める③を受け入れる災害拠点病院、熱海には無い(ゼロ)ということ。今後の期待としては伊東市民病院が建て替え中であり、ハード面はクリアできるが、ソフト面(人員体制)が揃えば指定できるのはないか、ということでした。よって、現在、東部地区では、三島社会保険病院が災害拠点病院となります。遠いですね。

【応急処置】
 災害時などの非常事態の場合、一般人の助けが、命を救うことになります。震災などの場合に、倒壊した下敷きとなり、2時間以上身体が圧迫されると『クラッシュ症候群』が考えられます。ずっと圧迫されていた血流が、一気に流れ出すことで、体循環に負荷がかかり、心臓が停止するという、これは早急に医師の治療を受けないと死に至る非常に恐ろしい状態なのだそうです。
■ 診断 ■ 
血圧、脈拍、呼吸、意識などは全く異常がなく、挟まれていた部位も赤くなっている程度。ただし触っても、つねっても分からない、指が動かせない等麻痺があり、赤ワイン色の尿が出る。(血ではない)
■ 治療 ■
一時間ごとに500ml~1,000mlの輸血が必要。相当な量です。

 そこで、すぐに医師に診てもらえない間、どうすべきなのか
 答え: とにかく水分を摂らせること
水でもお茶でもスポーツドリンクでも、何でも良いので、体に水分を入れる。これが重要なのだそうです。圧迫された状態から救い出し、良かったと安堵することなく、医者に診せるまでは水分補給。それが周囲に出来る唯一の選択です。

上記に関わらず、素人でもできる救急法は、まだまだあります。
1つでも多く、覚えておきたいものです。